
たまに無性に聞きたくなるのが、スラヴィツキー「モラヴィアン・ダンス・ファンタジー」。
スラヴィツキーは1910年生まれで、スークなどに学び、ヤナーチェクに影響を受けている。民族色の強い作品を手がける。
最近、バボラクが無伴奏ホルンの曲を録音し、今年のコンクールの課題になっているから、名前くらいは知られているかもしれない。
自身がビオラを弾いたことからか、無伴奏ビオラの曲も書いているが・・・あまり知られて無いだろうな。
この曲は、1951年に書かれている。
オケではこのアンチェル以外の録音は無いだろけど、1&4楽章は編曲され軍楽隊が録音している。
チェコでは割と演奏される機会も多い。
なんせ今も現役で売り譜面がある。こういう曲は演奏されても、譜面はどこかのオケが管理してたり、初演の時のまま使いまわされることが多いのに。
とにかく強烈なリズムと、一度聞いたら病み付きになるような民族色の濃い旋律が特徴。
それでいてどこかほのぼのとしたモラヴィアの香りがする。
この泥臭さが面白くてたまらないと思っているのは、僕くらいだろうか?
ちなみにタイトルで検索したけど、この曲に触れているページは無いに等しい。3流の曲などと書いてあるところもあったが・・・確かにB級なんだけどね。
一緒に同じくスラヴィツキーのラプソディック・ヴァリエーションが入っているが、泥臭くも叙情的な音楽である。
さらにノヴァークの名作「タトラ山にて」も聞ける。
こんなマニアックな曲を、アンチェル指揮チェコフィルが本気で演奏しているのだから、最高である。
ステレオ録音でないのが、残念で仕方ない。
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