2008年04月05日

遅れてきたマエストロ

予告とおりラドミル・エリシュカ指揮都響の演奏会に行ってきた。

奏楽堂へは上野から行くと大変だろうと思い、鶯谷から歩いてみた。鶯谷と言えば、素敵なホテル街として有名ではあるが・・・

なんとなくのんびりした雰囲気が、春の日差しと実に合う。

奏楽堂はお仕事で来たことがあるけど、客席は始めてである。
1100人程度しか入らないので、都内では小さいほうだろうけど、よく考えたらドヴォルジャークホールと同じようなレベルかもしれない。

まずはドヴォルジャーク「野鳩」。この後の名演への予感をさせるとても美しい演奏。
続いてやはり圧巻だったのがヤナーチェク「利口な女狐」組曲。この美しさ。コラールの美しさ。弾けるリズム。こんなヤナーチェクが聞けると思っていなかった。後ろから見るとノイマンかと思わせるような熱い指揮姿が印象的。これだけ来た価値が十分にあった。
このロマンティズムとエレガントな音楽。音量が大きくなろうと決して荒れることの無い美しさだった。
後半がチャイコフスキー交響曲第5番。
これが期待を大きく超えた大名演だった。
楽譜をそのまま美しく鳴らすだけで、これだけ深い音楽を聞かせてくれるのかと!
音量とテンポのコントロールが絶妙で、恣意的ではなくとても自然で美しい。それでいて情熱的。そしてエレガント。
こんなチャイコフスキーは初めて聞いた。とてもオーソドックスなんだけど、それだけではない音楽の深み、そして喜びがこみ上げてくるのだ。
フィナーレのテーマを4本のトランペットが豪快に吹き上げても、エレガント。なんだこの世界観。
圧倒的だった。
カーテンコールではオケのソリスト全員と握手する。これでオケが悪い気になる訳が無い。事実、オケがとても楽しそうに演奏していた。
オケが去っても拍手とブラボーは止まらず、エリシュカの東京デビュー?は大成功に終わる。

個人的には、来週の札響の演奏会にも行ってみたい。ヤナーチェク「タラス・ブーリバ」の最後のコラールがどれだけ勇壮かつ美しく鳴り響くのか想像がつかない。でも行けないけどね。

久しぶりの演奏会は、本当に心にずっしり響く楽しい時間だった。

帰りには、ついでに来月のヤコブ・フルシャ指揮都響のチケットを買ってしまったが、平日ゆえにちゃんと行けるのか不安である・・・

今後のエリシュカは、9月に大フィルで「グラゴルミサ」、2月にN響で「我が祖国」をやるからこれは行かねばなりませんな。
札響の首席客演指揮者の地位にあるけど、これからも東京に登場してもらいたいものだ。

それにしてもチェコには知らない凄い指揮者がいるものだ。
エリシュカは、ヤナーチェクの高弟バカラに習ったというのだから、ヤナーチェクが悪い訳ないよな。
是非、「タラス・ブーリバ」と「グラゴル・ミサ」を東京でやって欲しい。
posted by CZ-Pivo at 21:35| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。ヤナーチェク友の会のPilsnerと申します。
勝手ながらエリシュカ氏の東京公演の記事を私のブログにリンクしました。大変充実したレヴュなので是非紹介させていただきたく、お願いいたします。

http://www.doblog.com/weblog/myblog/33378/2585393#2585393
もし不都合であれば、お手数ですがお知らせ願います。事後承諾失礼いたします
Posted by Pilsner at 2008年04月07日 23:25
>Pilsner様

どうぞご自由に。
貴会発行書籍にはとてもお世話になっておりますので。
Posted by CZ at 2008年04月08日 22:13
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